初代ゲームボーイの外装レストアのこと
ゲームボーイ誕生25周年記念企画
2014年のゴールデンウィークも本日で終わりです。
ゴールデンウィークにはなんだかんだで普段できないような工作ごとをすることが多いのですが、今年は4月21日に発売25周年を迎えた「ゲームボーイ」の外装レストア(漂白)にチャレンジしてみました。
ちなみにゲームボーイは自力で稼いで買った初めてのゲーム機でして、当時はスーパーマリオランド、テトリスなど楽しんでおりました。よい思い出です。
基本的な工程
ゲームボーイやファミコンなどに限らず、白色系のプラスチック製品が経年劣化で黄色く変色してしまうのは、生活の中でもよく見かけるものです。インターネット上には、偉大な先人たちが既に黄ばみと戦ってきた記録を見ることができます。
今回プラスチックの黄ばみのメカニズムから具体的な対策まで、参考にさせていただいたのはこちら。大変詳しく書かれています。
TRASHBOX//NETWORK - なうなう - 2010/09/05:プラスチックの黄ばみを取る
さて、実際の工程を簡単にまとめると以下のようになります。
- 分解&汚れ落とし
- 漂白
- 組戻し
用意するもの
- ゲームボーイ本体(今回はハードオフのジャンク品。324円)
- ドライバー(プラス、マイナス、Y字)
- ティッシュ
- つまようじ
- 台所用洗剤
- ドライヤー(状況により使用)
- ワイドハイターEXパワー(詰替用)
- お惣菜パック
分解&汚れ落とし
工程名にすると大げさですが、そんなに難しいことはありません&しません。
分解
今回はカバーと基盤をばらす程度の分解なので、プラス、マイナス、Y字の各ドライバーがあれば十分作業できます。
本体裏面に4本、電池カバーを外すと2本のY字ねじがあります。この6本を外して外装を表面と裏面に分割しましょう。
2016年6月28日追記
Y字ネジを外すには、エンジニア社の「DTY-02」が本当におすすめです。
ゲーム機分解作業のパートナー エンジニアY字ドライバー DTY-02のこと | tee-suzuki.com
tee-suzuki.com
ゲームボーイをはじめとした携帯ゲーム機に使われているY字ネジ用のドライバー「DTY-02」の紹介です。
分割すると、内部はプラスドライバーのみで組つけられていますので、順次ネジをはずしていきます。表面を外していくと十字、スタート、セレクト、A、Bの各ボタンが外れますので、この機会に掃除しておきましょう。またスピーカースリットから埃が入っているのでブロアーなどで基盤上の埃も飛ばしておきましょう。
なお、液晶カバーは接着剤でとめられていますので、うまく外れない場合はドライヤーで暖めながら裏側からゆっくり力をかけて外してください。
裏側基盤を外すと、カートリッジ挿入部の金具があります。今回は漂白剤につけ込みますから金属パーツは外しましょう。これもプラスドライバーで簡単に取れます。
金属パーツと言えばもうひとつ。電池の接触部分も外しましょう。ここではマイナスドライバーを使います。電池の格納部分を内側から見ますと、電池の接触部分がツメでとまっていることがわかります。このツメをマイナスドライバーで押してやることで外すことができます。
汚れ落とし
漂白の前にまずは全体の皮脂汚れや埃の掃除です。黄ばみではなく黒ずみの部分はこの工程で落としましょう。基本的には濡れティッシュと台所用洗剤で落としていきますが、スピーカーおよび本体のスリットや、打刻されているOFF・ON、PHONEなどの部分はつまようじの先に洗剤を含ませたティッシュを絡ませて拭き取っていきます。
また、今回のようにジャンク品で買ってきたものには値札シールが貼り付いて取れないことがあります。こういった場合にはドライヤーで暖めることで粘着力が弱まりますので、十分暖めてゆっくりはがしてください。糊が残っていたら洗剤+ティッシュや消しゴム、それでもダメなら除光液できれいにしましょう。
漂白
今回はワイドハイターEXパワー(詰替用)を使用しました。ドラッグストアにて198円でした。
紫外線の力が必要ということで、部品全体に日が当たるようにお惣菜パックに入れ、日当りのよいところに放置します。なお、作業終了後に別ページで見た方法として、アルミホイルを敷いて、その上にジップロックに漂白剤と部品を入れて置いておくものがありました。こちらの方法の方が漂白剤の使用量が少なくすみ、蒸発も避けられるということでより効果的だと思われます。次回はこちらを採用してみます。
今回は天候の都合上2日しか漬け込み時間が取れなかったのですが、それでも十分な漂白効果が得られました。満足です!
組戻し
漂白が終わったらきれいに水洗いして組戻しです。
無事通電もして、外装レストアはこれにて一件落着です。
が。
仕方の無いことなのですが、ゲームボーイは経年劣化で液晶のライン抜けが多くみられます。この写真では画面の両端がぬけてしまっていることがわかります。
次はこの液晶のライン抜け修理にチャレンジしてみたいと思います。
ゲームボーイ誕生25周年記念企画、いかがだったでしょうか。平成元年に生まれたゲームボーイもすっかり懐かしいアイテムになってしまいましたね。
押し入れに眠ったゲームボーイがあったら、是非引っ張りだしてみてあげてください。あの頃の楽しい思い出がよみがえりますよ!
それではまた。
2014年7月21日追記:液晶ライン抜け修理にチャレンジしました。
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