15周年に振り返るゲームボーイアドバンスのこと

もう15年? まだ15年?


初代アドバンス

初代アドバンス。今見ると暗いですね

2001年3月21日にゲームボーイアドバンスが発売されてから15年。時代はDS、3DSへ移り変わっていますが、ゲームボーイアドバンスってそんなに古かったっけ? という気もしますし、あったね〜という方もみえるかと思いますし、ちょっと特殊な立ち位置のハードかもしれませんね。

今回は15周年を記念して、個人的には完全現役ハード、しかしながら世間的には2世代前のハードであるゲームボーイアドバンスについて少し書き残してみたいと思います。


ゲームボーイアドバンス規格の有効寿命は意外に短かった?


ゲームボーイアドバンスというハードはご存知の通りゲームボーイの後継機にして次世代機。2001年のデビューからフロントライトと折りたたみ機構を備えたSP、そしてバックライトと小型化に加えアドバンス専用機となったゲームボーイミクロの3機種からなります。さらに、後継次世代機であるDS、DSliteでもスロット2としてゲームボーイアドバンス規格はサポートされていました。

こう考えると随分長い事サポートされていたように思えますが、実際にはニンテンドーDSi(スロット2の廃止)発売が2008年11月1日ですから、規格の有効寿命は約7年半ということになります。これは、ゲームボーイ(1989年4月)→ニンテンドーDS(2004年11月)の15年、ニンテンドーDS→Newニンテンドー3DS(2016年現行機)の11年超を考えると、逆に「えっ、そんなに短かったんだ」という気がしませんか?


旧来型携帯ビデオゲームの円熟期


しかしながら、人々の記憶に十分なインパクトを残したゲームボーイアドバンス。その背景には、携帯型ビデオゲームの円熟と一つの完成があったのではないかと考えています。

10年を超えるゲームボーイ(同カラー)の技術の蓄積はもちろんアドバンスのゲーム作りにも反映されていきますが、時を同じくして据え置きゲーム機はPS、サターンの新世代に突入し、にわかにポリゴンを使用した3D表現へ足を踏み入れています。ここで、これまで積み上げてきた技術を活かすもの(アドバンス)、新たな世界に踏み出すもの(据え置き機)の道が分かれたことで、アドバンスで作り出されるゲームが技術・演出などまさに円熟と言える内容になっていったのではないでしょうか。

個人的には非常に歓迎すべき流れではあったものの、世間一般ではこの頃ゲームは一般向けというイメージは薄く、趣味のゲーマーが楽しむという感覚が強かったのも否めません。この後の歴史はDSの登場で画期的なタッチデバイスと広く一般に向けたコンテンツで大きく流れが変わったことはみなさんもご存知の通りですが、この時点でのゲームボーイアドバンスはソフトはもちろんのこと、方向+AB+LRボタンという旧来型ハードウェアとしても一つの完成に達しており、そういった意味でも「携帯ゲーム=ゲームボーイアドバンス」という時代は間違いなくあったことでしょう。


個性的なライバルたち


アドバンスを語る上で忘れてはいけないのが、個性的なライバルたちの存在でしょう。アドバンス登場前夜とも言える90年代末期にはワンダースワン(バンダイ)、ネオジオポケット(SNK)が登場しています。結果としてアドバンス以前のゲームボーイカラーが大勢を決する形となりましたが、2002年になんとか繰り出したスワンクリスタルという一手をも封じ込め、他陣営に「ゲームボーイアドバンスにはかなわない」ととどめを刺したのはアドバンスであったと感じます。


ネオジオポケットカラー後期型、前期型

手前からネオジオポケットカラー後期型、前期型

ワンダースワン、ワンダースワンカラー、スワンクリスタル

手前からワンダースワン、ワンダースワンカラー、スワンクリスタル

ただ、ネオジオポケット、ワンダースワンいずれにも愛情を注いでいる身としては、ゲームボーイ陣営との三つ巴の戦いをもっと見ていたかったというのも正直なところでして、未だに歴史のifを夢想もします。ネオジオポケット、ワンダースワンについてはこのブログでも少しだけ取り上げたことがありますが、機会があればまた書いてみたいと思います。


まだまだ遊べていないソフトがたくさん


稼働率高めなソフトの一部

稼働率高めなソフトの一部

とりとめもなく書いてきましたが、15年を過ぎた今も、自分にとってはゲームボーイアドバンスは現役ハード。さすがに初代に電源を入れることはなくなりましたが、最近は先日も紹介した「ぐるロジチャンプ」を就寝前に少しずつ進めています。

お気に入りのソフトも、まだ遊べていないソフトもあれこれ手元にありますが、また5年後にもきっとこの小さなゲーム機で遊んでいるような、そんな気がします。アドバンスを現役で楽しんだみなさんも、後から知ったみなさんも、この独特な世界を一緒に楽しんでいけたらいいですよね。
それではまた。


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