ゲームボーイミクロ保管時のバッテリー管理のこと
ゲームボーイアドバンスSPから始まった、携帯ゲーム機の専用バッテリー化。動作時間や本体容積の低下など、メリットは多かったものの、本体の生産終了から静かに忍び寄るバッテリー劣化による事実上の「機械の死」は、そろそろ顕在化してくるのではないかと思っています。
今回は、以前本ブログでも取り上げたゲームボーイミクロのバッテリー交換にあわせ「ゲームボーイミクロ保管時のバッテリー管理のこと」と題して、長期間の保管時におけるバッテリーの取り扱いについて書いてみます。
専用バッテリー機の長期利用と問題点
携帯ゲーム機に限ったことではありませんが、現役機として使われている間は気にならないものの、専用バッテリーを使った機械というものは、当然そのバッテリーの供給が途絶えた時にはその動作自体が危ぶまれます。純正品の供給が途絶えた後も社外品での代用が考えられますが、それもいつまで続くかはわかりません。
というわけで、現存するバッテリーをできるだけ長持ちさせたいというのは、ユーザー共通の願いなのではないでしょうか。
私の場合は、故障などに備えてだいたいのゲーム機で予備機と合わせ複数持つようにしているのですが、いわゆる普段使いでない本体の方は稼働時間そのものが少ないため、定期的にバッテリー管理を行うようにしています。
リチウムイオン電池の基本的な取り扱い
リチウムイオン電池の基本的な特性や取り扱いについては、リチウムイオン電池を専門に扱っている会社である株式会社ベイサンさんのサイト内コンテンツ「リチウムイオン電池の話」に詳しく書かれており、参考になります。大変読み応えがありますので、時間がある時にじっくり読みたいページですね。
このページからバッテリーの長期保管に関する要点をまとめますと、以下のことが言えるようです。
満充電に近く、保存温度が高いほど容量劣化が大きくなる。
リチウムイオンバッテリーなら株式会社ベイサン | リチウムイオン電池の話
株式会社ベイサン【リチウムイオン電池の話】 開発及びリチウムイオン(Li-ion)電池に関する技術資料です。モバイル機器の電源設計に役立てて頂ければ幸いです。
ゲームボーイミクロの保存状態について考える
ゲームボーイミクロの充電時間は、取扱説明書によると約2.5時間とのことですので、単純ではありますが、半分の1時間15分程度の充電時間があれば50%の充電ができる、と考えてみます。また、実際に複数の実機で試してみたところ、充電量がすでに十分な場合には電源ケーブルを接続してもパワーランプが青く点灯しないようです。この状態の充電量がどの程度なのか? ということは正確な検証ができなかったのですが、充電の回数が劣化に影響するということから、この場合はあえて充電せずに保管してみたいと思います。ゲームボーイミクロの場合、電池持続時間は6〜10時間となっていますので、継続的に使用してどの程度の持続時間が保たれているかチェックしてもよいかもしれません。ただし、バックライトの明るさや音量、振動カートリッジを使用など、様々な条件によって持続時間は変動しますので、あくまで目安と考えましょう。
充電量が大まかにでも管理できれば、あとは保存については涼しいところで行うということで、ユーザーレベルでできる対応はこのくらいなのではないかと思います。
できる限り大切に使っていきたい
それにしても、いざこういった問題に直面すると、無印アドバンスまでのゲームボーイシリーズや、ワンダースワン、ネオジオポケットはこと電源の継続性に関しては心配しなくてよいということで頼もしくも感じます。ゲームギアは……ちょっと電池食いすぎかもしれませんね(笑)。
ファミコン時代の頃から思えば、ビデオゲームは大きな進化を遂げてきましたが、進化の影にはこうした持続性に関する問題も発生してきていることがわかります。現代のゲームももちろん好きですが、思い出深いゲームたちも、できる限り長く大切に遊んでいきたいと考えている方は多いのではないでしょうか。ふと思い出した時にまた遊べるように、適切な保存状態を整えておきたいものです。
それではまた。
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