WCAN 2013 Autumn に参加しました

秋の文化祭的行事「WCAN 2013 Autumn」

2012年9月14日、名古屋国際会議場で「WCAN 2013 Autumn」が行われました。
年4回行われているWCANの、2013年の秋の回です。



秋のWCANが、複数会場で同時に行われるセッションを選択して受講するというスタイルを取って4年目になります。いつもよりも地元色が強くなっていることと、幅広いジャンルの内容が聞けるのが特徴と言えるイベントになっています。
私個人はA部屋の司会として参加していましたので、今回聞かせていただいたのは以下のセッションになります。

  • 1-A そのサイト、誰のためのサイトですか? ロジカルでエモーショナルな、IAのお仕事。
    株式会社タービン・インタラクティブ 福井 大作さん
  • 2-A 広告業全体からみる、WEBの立ち位置と未来。
    株式会社たきC1 前川 元成さん
  • 3-A ディレクター、デザイナー向けのJavaScriptの話
    株式会社ワンダーズ 山田 悠矢さん
  • 4-A フラットデザインと動き
    株式会社アンティー・ファクトリー 木村 圭佑さん

1-A そのサイト、誰のためのサイトですか? ロジカルでエモーショナルな、IAのお仕事。

福井さんからは「IAのお仕事」ということで、昨今注目されているIAの役割の目的や実態についてお話いただきました。
印象に残ったのは「IAの仕事=理解をデザインする」という言葉。制作物をもって閲覧者により伝わるようにというのはどの職域の方も持っている意識だと思いますが、デザインともライティングとも違う「IAの仕事=理解をデザインする」というところにはなるほどと感じました。
また、アイトラッキング調査によるリアルなお客様の視線=意識の動きを追って、より理解しやすい・伝わるコンテンツを作っていく実例を挙げてご紹介いただきました。このテストについては自分たちもやってみたい、と思った方も多かったのではないでしょうか。

2-A 広告業全体からみる、WEBの立ち位置と未来。

Webを専門的に扱っていると、広告業全体における立ち位置というのは意外に見失いがちかもしれません。今現在起きているのは「広告プレミアムの崩壊」から「デジタル時代の到来」なのだそうです。この先のデジタル時代に求められるのは総合力ということで、プロジェクト全体を活かすにはどうしたらよいかということを改めて考える必要がありそうです。
いくつかの事例をご紹介いただきましたが、どの案件もお客様とのコミュニケーションを密に行い、信頼関係を築き、一体となっているからこそできる内容だということがよくわかります。
Webを専門としていても、その技術でどうプロジェクト全体を活かすのか、ということを考えていきたいです。

3-A ディレクター、デザイナー向けのJavaScriptの話

プログラム方面に明るくないディレクターさんやデザイナーさんも、今の時代JavaScriptを使った制作というのは外せないものだということは理解しています。しかし、実際にそれを自分のものとできるかというと、うまくいかずに焦りを感じている方も多いのではないでしょうか。
このセッションではそんな方を対象とし、世の中にある制作物からその成り立ちを調べたり、エンジニアさんと制作についてお話するときにどんなことを押さえていれば円滑なコミュニケーションが取れるのかということについて教えていただきました。
「js書けなくても書ける人と会話できればいいじゃない」というのは乱暴に聞こえるかもしれませんが、実際のところ焦りを感じているディレクターさんやデザイナーさんにとっては「それでいいんだ」という気持ちになれるのではないかと思います。
基礎的な部分の理解ができていれば、専門の職域の方とより正確にわかりやすくコミュニケーションが取れるわけで、それがひいてはよりよい制作物の完成やプロジェクトの炎上防止になると言えます。
お互いが頼り頼られる関係を築くために、今できることをやっていきたいと思いました。

4-A フラットデザインと動き

今年注目を集めたトピックの一つ「フラットデザイン」について、具体的な手法とともに説明していただきました。フラットデザインが万能ということではなく、メリットデメリットがそれぞれあることを理解しつつ取り入れていく必要があるということがわかるお話でした。
後半は、デザインの簡略化に伴う情報量の低下をいかに補うかということで、一つの方法として「動き」についてのお話になりました。
フラットデザインの導入は決して見た目だけではなく、必要な情報をシンプルかつよりよく伝えるかということを含めて考えることが大切だということがわかりました。
一つ一つの説明を聞くにつけ、動きやインターフェースを考えるには、やさしさと想像力が大切なんだなぁとあらためて感じます。

充実した1日でした!

秋のWCANは普段と違ったスタイルであることから、準備もいつもと違って、たくさんのスピーカーさんやスタッフの準備や協力があって、はじめて開催できます。大変ではありますが、たくさんの方に参加していただき、たくさんのお話を聞かせていただき、充実した1日になったと実感できました。また来年もこんな感じでできたらいいなと思います。
と、その前に次回は1年の締めくくりとなる冬のWCANです。少し気が早いですが、こちらも楽しみです。


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