平成を駆け抜けた! ゲームボーイ30周年のこと

ゲームボーイ誕生30周年、おめでとうございます!


ゲームボーイ全景

30周年おめでとうございます!

2019年4月21日。1989年から始まった平成の世がまもなく終わろうとしていますが、今日はゲームボーイ発売30周年。
当時はまさか自分が平成どころか次の世代まで遊ぶことになるとは思いもよりませんでした。
今日は、30周年を迎えたゲームボーイと、個人的な思い出を少しだけ振り返ってみたいと思います。


ゲームボーイとの出会い


1991年の夏、中古で8000円の本体と、チェイスHQ、T.M.N.T.をアルバイト代で買ったのが、自分にとってのゲームボーイライフの始まりでした。
ネメシス、スーパーマリオランド、テトリス、モトクロスマニアックス……当時夢中になって遊び倒したゲームボーイ。
学生時代は学校に持ち込んで遊んだり、自宅でゆったり遊んだり。時間と場所にとらわれずにゲームができる楽しさを満喫していたものです。


ゲームボーイ本体とソフト

間違いなく青春の1ページ

当時の情勢を振り返ると、1990年にはスーパーファミコンが発売され、じわりと世代交代が進んでいる時代。技術的にも大きな向上がみられ、ゲームの進化を肌で感じられる時代でした。ただ、ハイスペックなスーパーファミコンとはまた別のベクトルで、ゲームボーイは世間を席巻していきます。
今では当然のこととして、感じることすらなくなってしまいましたが、ゲームボーイは「テレビの前にいなくてもゲームができる」という革命的なゲーム機だったのです。

もちろんそれまでにもゲーム&ウオッチをはじめとしたLSIゲーム、シュウオッチなど、携帯できるゲーム機は存在していましたが、1983年のファミコン登場から家庭でのビデオゲーム体験は大きく変わりました。どちらが良い悪いということではありませんが、ファミコン登場前のゲーム機が、ファミコンの前に時代の主役を譲っていったのは異論のないことかと思います。
ゲームボーイは、液晶セグメントから解き放たれたファミコンのように自由なゲームを、ファミコンのようにカセットを交換して遊べる、しかもいつでもどこでも、自分だけのゲームとして持ち歩ける。これが、当時のゲームボーイ普及の大きな理由だったように思います。
もちろん、当時の液晶にはバックライトもなく、モノクロで、ファミコンには届かないスペックではありましたが、それを補って余りある楽しさに夢中になりました。
その後の歴史は皆さんもご存知の通り、ブロスやライト、カラー、そしてアドバンスやミクロと、携帯ゲーム機の王道を築いていったのでした。


モンスターパニック

ゲーム&ウオッチ以外もLSIゲームは花盛りの時代がありました

シュウオッチ

ファミコンとゲームボーイの端境期の奇跡、シュウオッチ


そして再会


個人的には、カラーは手にせずアドバンス、DSへと進んでいきましたので、2000年代前半にはゲームボーイで遊ぶことはなくなってしまいましたが、2014年、久しぶりに倉庫で目が合ったあの日のゲームボーイが、自分の人生を少しだけ変えてきます。
それが、このブログでも書き残している、ゲームボーイ25周年にかこつけた「ゲームボーイチャレンジ」でした。
汚れた初代ゲームボーイを、当時のような美しさにするため、洗ってみたり漂白してみたり。よくあるライン抜けを修理してみたり。その時はまさか自分が海外からパーツを通販してバックライト化までするとは思っていませんでした。単純に、ひとつひとつの作業を積み重ねて、あのころのゲームボーイと過ごした日々がよみがえってくるのが楽しかったのだと思います。


バックライト改造済みゲームボーイ

バックライト化なんて、当時の夢でしたよね

ゲームボーイのシェル洗浄

洗って漂白して、ピッカピカ!

こういった再会がきっかけで、またゲームボーイのソフトを遊んでみたり買い足してみたり。10年ちょっとのブランクを埋めるかのように、ゲームボーイとの楽しい時間を過ごしています。
今の時代のゲームももちろん好きですが、シンプルな味わいのあるこの頃のゲームを寝る前に少しだけ遊ぶ、なんて楽しみ方もよいものです。


現在のゲームボーイを取り巻く環境


バックライト化したゲームボーイ

最近はバックライト化した本体で遊ぶことが多いですね

前回の25周年からさらに5年を経た今、一番の変化として感じるのは「市場で実機を見かけることが少なくなった」ということかと思います。
ハードオフさんのジャンク箱から探し出すことが多かった各種のゲームボーイも、いつのまにやらショーケースへと居場所を変え、値段もじわじわと上がってきている印象が強くなっています。

幸い初代ゲームボーイはちょっと異常とも言える頑丈なゲーム機ですので、よくある縦ライン抜けの修正や黄ばみなどの汚れへの対処ができれば、今でもほとんど当時のような環境で楽しめる、ということもあります。
インターネット上で多くの方がこのようなレストア情報を公開されているので、30年を迎える今からでも、また楽しもうかなと思う方にもよい環境と言えるのではないでしょうか。

とは言え、本当ならゲームボーイ実機には一度引退の大きなきっかけがあったはずです。そう、3DSのバーチャルコンソールです。
現代ハードとなる3DSで、ダウンロード販売で安価に楽しめるバーチャルコンソールは、当時遊んだタイトルや買えなかったタイトルをもう一度楽しむ大きなチャンスとなりました。


3DSバーチャルコンソールでのテトリス

今は亡きVC版ゲームボーイテトリス

しかし、ゲームボーイのバーチャルコンソールは2011年に始まったものの、リリースは2011年と2012年に集中しており、2013年には前年の半分以下となる12本のリリース、2014年末には象徴的なタイトルである「テトリス」が配信終了になるという厳しい状況となります。
2016年2月にポケットモンスター(赤/青/緑/ピカチュウ)、2017年9月にポケットモンスター(金/銀)、2018年1月にポケットモンスター(クリスタル)が配信されたのを最後に、2019年4月現在、バーチャルコンソールでのゲームボーイタイトルは配信されていません。
非常に夢のあるプロジェクトではあったのですが、名作やマイナーなタイトルが現代のハードで遊べるようになる、という希望は100%の形では実現しなかったと言えます。
2011年の初期段階でファンタズム、トリップワールドといった現在は高価となっているソフトが安価かつメーカーに利益となる形で配信されたことで、大きな展開がされればと期待したのですが、セールスや権利の問題など、難しい面もあったのかもしれませんね。
そんな状況もあり、まだまだゲームボーイ実機の出番はありそうです。


これからも、ゲームボーイと一緒に。


個人的には、5年前のゴールデンウィークからはじめたゲームボーイに関するあれこれを書いたエントリをいろんな方に見ていただいて、また懐かしくゲームボーイを手に取っていただいたり、自分自身もまたあらためて色々なゲームに触れるきっかけになりました。

どこまで一緒にいられるかわかりませんが、平成を駆け抜けたこのゲームボーイ、令和の世でも楽しんでいきたいと思います。

それではまた。


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